2012年05月25日

【ロンドン五輪】 絶対に消えない「ハイテク」トーチ 五輪史上最もタフ!

 聖火ランナー.jpg5月10日にオリンピック発祥の地、ギリシャのオリンピア遺跡のヘラ神殿で採火されたロンドン五輪の聖火。巫女(みこ)にふんした女性が太陽の光を凹面鏡に集める伝統的な方法で聖なる火が灯され、第1走者のギリシャの水泳選手、スピロス・ヤニオティスさんのトーチに火が移された。

 聖火は17日、ギリシャのアテネで引き渡し式が行われ、サッカーの元イングランド代表主将、デービッド・ベッカムやアン王女らが出席した。これを英国内に運ぶのは、英国航空の特別機。機体は金色と黄色で塗装され、前面に「2012」の大会ロゴマークがあしらわれている。同機の名称は、公募した1000以上の案から選ばれた「THE FIREFLY(蛍)」。もちろん、聖火が乗るのはファースト・クラスだ。

 聖火は18日に英国に入り、翌19日に大ブリテン島西端のランズエンド岬からスタート。アイルランドを含む英国中を回り、70日間かけて、8000人がリレーする。

 トーチ.jpgさて、この聖火を運ぶトーチには、どんな環境下でも“絶対に消えない”というハイテク技術が詰め込まれているのだ。英国は雨が多い上、スコットランド北部の強風など、火を運ぶには悪条件がそろっている。

 トーチそのものの開発が始められたのは2010年12月から。コンピューター・シミュレーションによって多くのテストが行われ、いくつかの試作品によって風洞実験も行われた。この開発に全面的に協力したのがドイツの自動車メーカー、BMW社。「英国にだって自動車メーカーはあるのに、なぜドイツ?」と思うかもしれないが、BMW社はロンドン五輪の主要スポンサーでもあるのだ。

 ミュンヘンにあるBMW社の環境テストセンター(ETC)はあらゆる気象条件を再現することができる。北極圏のツンドラからサハラ砂漠、果ては標高4200メートルの高地まで。氷点下20度の極寒状態から55度の灼熱(しゃくねつ)地獄まで、人工的な環境を作り出すことができるのだ。作り出せる最大風速は280キロにも及ぶ。

 ここで過酷なテストを受けて完成したトーチは高さ800ミリ、重さ800グラムのアルミニウム製。構造は熱気球のバーナーに似ていて、プロパンとブタンの混合ガスを燃焼させる方式だ。風雨に対応するのはもちろん、高さ3メートルからの落下実験も行われ、リレー走者が誤ってトーチをポロリと落としても壊れない頑健な設計となっている。

 これでどんな土砂降りでも強風でも大丈夫。おそらく五輪史上でも最もタフなトーチだろう。7月27日から始まる競技本番も、ハイテクトーチ同様、大いに燃え上がることを期待したい。

posted by くりおね at 18:37| Comment(0) | TrackBack(0) | ロンドンオリンピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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